圧倒的に強い兵器「人質」・・・

副題・「卑叫の挫鬼」

「第7回・対〈X〉編」「不可能」に対し「機知(エスプリ)」で対抗、知恵を極める

いまから何百年も前、時は室町時代・・・
この話を知っている人は、多いのではと思います。

お借りしました↓↓↓
http://hukumusume.com/douwa/pc/jap/terakoya/101.htm


今回の内容は、自分のこのブログ側の解釈を少し含め、表現させてもらいました。

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世の噂では、寺に居る修行僧の中で、ちょっと賢い「こども」がいる様だ。それを聞いた将軍は、こう思いました。

将軍「ほぉ~ツ、噂ではきいていたが、そんなに賢いのか? まぁしかし、どれ程のものか、ちょっと、呼んでみて〈力〉をためしてみようか」

将軍というのは、決められた様に先祖代々につながる家系のものが、政治の動乱がない限り、基本的にそのまま、一族の中にいるだれかひとりが、その地位を受け継ぐ事になります。

それ故に、朝廷に常日頃から気をつかい、他の勢力を見張り(反乱に対し神経を研ぎすませている)、宗教界と広く付き合い、そして、余暇には芸術を興じる。と、実は多忙の中、知性的感性を常に求められ生活をしています。(例外もいるかもしれませんけど)政を治める、最高権力の人ですから当り前とも言えます。

そういう様々な経験や知識を色々持っている将軍が、賢いと噂される「こども」を呼んでお願いした内容とは、

「どうも、夜中に絵に描かれている虎が、いつも暴れまわり、ほとほと困っている。ここは一つ、そなたの知恵をつかい退治をしてくれないかなぁ〰️?」

絶対「不可能」な事を意図的に「命令」ではなく、やさしく「お願い」するという点が、

「賢いきみなら、もちろん、出来るよね~?」と、

絶対「出来ない事」だと心の中では、わかっていながらも、「期待してるよ」と表面的に相手に、お願いするふりをする。何とも、会話のあそびを越えて、相手を心理的に追いつめて、困らせようとする、ちょっと、悪気が込められています。厳しい世の中を生きてきた、大人の苦い味付けを含んだ問いかけですね。

この「こども」がまず凄いのは、最高権力をもった人の居る部屋において、会うだけでも普通の子なら、心理的に圧迫され、小さくなってしまいます😓・・・
それに加え、絶対「出来ないこと」を最高権力の位の人からお願いされたら、まず、平常心は保てないと思います。

しかしここから、高いレベルの反撃が始まります。この「こども」は、すぐ理解します・・・

○本質として将軍の目的は、虎を退治する事ではなく、困らせて、まだ「こども」の自分に
「参りました!自分が未熟でした、今後また、修練に励みたいと思います・・・」
と言わせる事だと見ぬきます。

○次に、相手の絶対「出来ない事」に対して、虎を退治するという答えを出すのではなく、反対に絶対「出来ない事」を要求します。「絵に描かれた虎を出して下さい!」と言います。将軍は怒れません。自らが最初に、絶対「出来ない事」を相手に要求してる事をわかっているからです・・・

普通の人なら感情的に、何の捻りもなく「出来るはずありません!」もしくは、全く張り合いがなく、アッサリ「参りました!」と降参してしまうかと思います。

絶対「出来ない事」に対し、絶対「出来ない事」で対抗する。相手からの圧迫をバカ正直に受けて返答するのではなく、反対に相手側の勢いを借りて反撃する。こういう行為は、冷静な気持ちと、感性に富んだ知性がなければ出来ないと思います。おそらく才能とともに修練が必要になります。

単なる知識をこえた、相手側の圧迫に対抗する為に、切り返しの感性を極めた言動があります・・・
それが〈機知〉と言う知恵になります😃

この例えが、正しいかはわかりませんが・・・
スポーツなどでよくつかわれる、相手側の「力」を反対に、自分達の「力」に転換して相手を倒す「カウンター」の手法では?と思います(当てはまってるかな?😅)


「言葉」を扱うプロの職業の人達は、様々に色々な世界にいます。少しあげるなら・・・

弁護士、政治家、ジャーナリスト、作家
評論家、お笑いの人達、など色々居ます。

いま現在、SNSが発達して普通の人達もどんどん、発信してる中、「言葉」を扱うプロの人達も、プロとしての、より高いレベルでの発信をして頂きたいと、心の中で、ひそかに願ってる次第です😄





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